【症例】インプラントとGBR法(骨再生誘導法)

こんにちは!

 

柏市・南柏の歯医者、ウィズ歯科クリニックです。 

 

せっかくの夏ですが、8月に入ってからは天気が悪い日が続いていますね。

 

なんと40年ぶりに連続雨天記録が更新されてしまいましたね。

 

体調には気を付けてお過ごしください。

 

今回は、インプラント治療で併用されるGBR法(骨再生誘導法)という術式をご紹介させていただきます。

 

GBR(Guided Bone Regeneration)という術式は、骨が失われてしまった部位に対して骨の再生、造成を図る治療方法のことです。

 

当院では骨が薄い、骨が痩せてしまっている為インプラント治療をできないと、他院で断られてしまいセカンドオピニオンで訪れる方がいらっしゃいます。

 

こういったケースでインプラント治療のオプションとして主に用いられています。

 

インプラントを埋入する為の骨の幅や高さがない場合で、そのままインプラントを行うと、インプラントのフィクスチャーが露出し、その露出した部分には歯肉が乗っているだけになり、長期的な安定を図ることがとても難しくなってしまいます。

 

早ければ数か月、数年でのトラブルが出てきてしまう可能性があります。

 

そのため、インプラントのフィクスチャーはしっかりと骨内に埋入し(周囲には最低2mmの骨があることが理想的と言われています)、長期的な安定を確立できる環境を作ることがとても重要となってきます。

 

GB法にはタイミングによって2つの方法があります。

 

一つはステージドアプローチといって、骨のボリュームがほとんどなく、インプラントを埋入する前に骨の増大を行う方法です。
 

GBR後、骨造成のボリュームによって3~8か月期間を空け、骨をしっかりと造ってからインプラントの埋入を行います。

 

そのため、この方法では治療期間が長くなってしまいますが、やはり無理な状態でインプラント治療を行ったとしても長期的な安定は期待できず、数年でリカバリー手術が必要になってしまい、さらに大きな侵襲や費用が発生してしまいます。

もう一つはインプラント埋入と同時にGBR法を行う方法です。

 

これにはインプラントのフィクスチャーを埋入し、初期固定がしっかりと得られることが重要となります。

 

インプラントと骨の結合と、骨造成の待時期間が同時ですので、治療期間はかなり短縮でき、さらに外科処置も一度で済むことから、当院ではこの同時埋入のケースの方が圧倒的に多いです。

 

実際の症例ですが、今回はインプラントの初期固定が取れるケースでしたので、インプラント埋入と同時にGBRを行いました。

 

 

術前のCTでシミュレーションしましたが、骨の厚みが十分でなく、インプラントのフィクスチャーが露出してしまいます。

 

ですので、インプラント埋入後にボリュームを維持するためのピンを立ててから、造骨剤、メンブレンを設置しました。

 

骨のボリュームを増やしたところは粘膜が戻らなくなってしまうため、減張切開を加えてテンションフリーで粘膜を戻す必要があります。

 

この粘膜の扱いをしっかりと行わないと、後に縫合したところが裂開し、造骨剤が漏れてしまったり、感染の原因となってしまったりします。

 

 

半年程置くと骨がしっかりと出来ています。

 

設置したピンを除去して、粘膜の治癒を待ち、最終的な上部構造をセットして完了しました。

 

 

参考にもう一つインプラントと同時にGBRを行った症例です。

 

こちらは歯根破折にて大きく骨吸収を起こしてしまっていた症例ですが、GBR法にて骨造成を行ってことにより、適切な位置へのインプラント埋入が行えました。

 

 

 

 

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