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インプラント治療による6つのリスク!歯科医院の選び方も解説

こんにちは。千葉県柏市イオンモール柏向かいにある、ウィズ歯科クリニックの国際口腔インプラント学会(ISOI)認定医、歯科医師の小川です!

 

インプラント治療は、欠損した歯を補うために使用される治療法の一つですが、外科手術を伴うためリスクが存在します。細菌感染や術後の痛み、インプラントの失敗といったものがあります。

この記事では、インプラント治療に伴う6つのリスクについて、詳しく解説します。インプラント治療後に後悔しないように、リスクや歯科医院選びについて正しく理解しましょう。

インプラントとは

水色の背景の前にピンク色のクエスチョンマークがある

インプラントは、歯茎を切開して顎の骨に金属のネジを埋め込み、そのネジの上に人工歯を取り付けます。インプラント治療により、失った咀嚼機能を回復し、見た目も歯が抜ける前の状態に戻すことが可能です。

欠損した歯を補う治療法として、インプラント以外にブリッジや入れ歯があります。

インプラント治療のメリット・デメリット

自然の中にある白いテーブルの上に顔が描かれた木製のサイコロが積まれている

欠損した歯を補うブリッジや入れ歯は、残っている歯への負担や見た目の悪さといったデメリットがあります。インプラントは、これらの問題を改善する効果的な方法です。

ただし、インプラント治療は外科手術を伴うため、トラブルが生じるリスクが高いというデメリットがあります。適切にリスクや注意点を理解していない場合、トラブルの可能性が高まります。

以下で、インプラント治療のメリットとデメリットについて、詳しく解説します。

インプラント治療のメリット

インプラント治療のメリットについて、具体的に解説します。

天然歯と同程度の咀嚼機能が回復する

インプラント治療が適切に行われ、術後のセルフケアが徹底できると、インプラントは半永久的に使用可能です。硬い食べ物や弾力のある肉もしっかり噛めるようになり、天然歯と同程度の機能を取り戻せます。

取り外さないため、快適である

インプラントは入れ歯とは異なり、取り外して洗浄する必要がありません。通常のブラッシングで磨けるため、入れ歯の手入れにかかる手間から解放されます。

健康な歯を削る必要がない

欠損した歯を補う方法の一つにブリッジがありますが、ブリッジは両隣の歯を削って被せるため、健康な歯を削る必要があります。

一方、インプラントは骨にネジを埋め込み、独立した人工歯になるため、周囲の健康な歯を削る必要がありません。また、入れ歯のように残存歯を支えにする必要がないため、周囲の歯に負担をかけることなく治療が可能です。

見た目が自然である

インプラントは、天然歯と変わらない見た目を再現できます。インプラントに被せる人工歯の素材は、セラミックをはじめとするさまざまな種類があり、天然歯に合わせて質感や色を選択できます。

インプラント治療のデメリット

インプラント治療のデメリットについて、具体的に解説します。

保険適用外のため費用が高い

インプラント治療は保険適用外のため、入れ歯やブリッジに比べて費用が高くなります。インプラント本体の費用に加えて、外科手術の費用や骨の量を調べるための検査費用がかかります。そのため、治療費用はより高額になることが考えられます。

治療期間が長い

インプラント治療を受ける前に、まず検査をして安全性を確認する必要があります。検査で安全性が確認できたあと、インプラント治療を開始します。

治療にかかる期間の目安は、以下のとおりです。

・検査やインプラントの素材選びにかかる期間:約0.5~2か月

・インプラントのネジが骨に定着するまでの期間(仮歯の期間):約1.5〜6か月

・人工歯を装着し、噛み合わせを調整する期間:約1か月

顎の骨が不足している場合、人工骨を使ったり、ほかの部位から骨を移植したりする必要があります。骨再生を同時に行う場合は、さらに時間がかかります。

天然歯に比べて、プラークや細菌が付着しやすい

インプラントの構造上、骨に埋まる部分が天然歯の歯根に比べて細いため、歯の頭の部分との間に段差が出ます。

段差の部分には歯石やプラークが溜まりやすく、細菌感染のリスクが高まります。そのため、インプラント治療後は、口腔ケアを徹底する必要があります。歯間ブラシやデンタルフロスを使用して、段差の部分をしっかりと清掃しましょう。

また、歯科医師の指示に従って定期的なメンテナンスを受けることも重要です。

外科手術を伴うためリスクが高い

インプラント治療は、歯茎を切開し、顎の骨にドリルで穴をあけてネジを埋め込みます。手術は局所麻酔下で行われ、通常は数時間で終了します。

しかし、顎の骨は神経や血管が通っており、手術中にトラブルが起こる可能性があります。手術ミスが起こると、神経麻痺や大量出血などのリスクがあります。

インプラント治療による6つのリスク!

木のテーブルの上に木製のドミノがある

インプラント治療は外科手術を伴うため、通常の歯科治療と異なりさまざまなリスクがあります。手術中の治療ミスや事前の検査不足、術後のケア不足などが主な原因です。

具体的なリスクについて、以下で解説します。

インプラント周囲炎が顎の骨まで広がる可能性がある

インプラント周囲炎とは、インプラント周囲が歯周病菌に感染し炎症を起こす状態のことです。

インプラント周囲が不衛生な状態が続くと、歯茎に細菌が侵入し、インプラント周囲炎を引き起こします。インプラント周囲炎が進行すると、治療するのが難しく、インプラントの除去が必要となる可能性が高くなります。

麻痺が起こる可能性がある

顎の骨には、重要な神経や血管がたくさん通っています。そのため、インプラント治療では、事前にCT検査を行い、神経の位置を確認して安全な部分にネジを埋め込みます。

誤って神経に触れると、神経麻痺や多量出血といったトラブルが起こります。後遺症が残る場合もあるため、歯科医院でしっかりと検査を受ける必要があります。

蓄膿症を引き起こす可能性がある

上の歯の上部には「上顎洞」という空洞があります。

上顎の骨が薄い場合は、インプラントが上顎洞に貫通してしまうリスクがあるため、事前に骨の手術を行います。骨がうまく再生されず医療ミスがあった場合、インプラントが上顎洞に入り込んでしまったり、上顎洞を貫通したりすると蓄膿症を引き起こすことがあります。

インプラント治療を受ける場合、トラブルが発生しても対応できる経験豊富な歯科医院を選ぶことが大切です。

副作用・合併症が起こる可能性がある

歯科医院で感染対策が十分に行われていない場合、細菌感染が起こり、治療後に腫れや痛みが残るリスクがあります。

インプラント治療後は、口内に傷がある状態が続くため、刺激があると炎症が悪化する可能性があります。術後は、せんべいなどの硬い食べ物や熱いもの、からいものは避けることがおすすめです。また、血行がよくなると治癒の妨げになるため、運動や長風呂、飲酒は控えるようにしましょう。

インプラントが骨に結合しない可能性がある

インプラントは、埋入したあと、時間をかけて骨に定着していきます。この期間中に、インプラント周囲が不衛生になると感染を起こし、インプラントがうまく定着しません。

インプラントが骨に結合しない原因としては以下が挙げられます。

・手術中の細菌感染や技術的な問題があった場合

・インプラントが装着されたあとに歯垢(プラーク)が付着して感染が起こった場合

・骨密度が低く、骨の量が不足している場合

・使用されたインプラントが低品質である場合

出血が止まらなくなる可能性がある

血液凝固薬を服用している方は、インプラント手術中に出血が止まらなくなる可能性があるため、注意が必要です。

ただし、服用薬を個人の判断で中止するのは危険です。インプラント治療をする前に、歯科医院と内科医に相談して、服用計画を立てましょう。

インプラント治療をおすすめしない方

白い背景の前で両手人差し指をクロスしている男性

インプラント治療は、歯茎や骨への処置を必要とするため、全身の健康状態に問題がある方やセルフケアを徹底できない方には向いていません。

具体的には、以下のような方は注意が必要です。

骨密度が低い方

骨粗鬆症の方は骨密度が低いため、インプラントがしっかり固定されずに抜けたり、骨が腐食したりする危険性があります。インプラント治療の前に骨の量や密度を測定し、その結果に基づいて適切な判断をする必要があります。

糖尿病の方

高血糖の状態では、免疫機能が低下し、感染症の発症リスクが高まります。糖尿病の方は、インプラント手術後の傷が治癒しにくいといったリスクがあります。

ただし、糖尿病の症状には個人差があるため、一度内科医に相談することをおすすめします。

金属アレルギーの方

インプラントで埋め込まれる土台の部分は、主にチタンが使われています。チタンは体になじみやすく、金属アレルギーを起こしにくい素材です。

ただし、安価なインプラントには、チタン以外の素材が混合されています。金属アレルギーの心配がある方は、どのメーカーのインプラントを使用しているか担当歯科医師に確認しましょう。パッチテストを受けて、金属アレルギーの有無を確かめる方法もあります。

喫煙中の方

たばこに含まれるニコチンを摂取すると、血管が収縮して酸素が行きわたりにくくなります。

喫煙は、インプラント手術後の傷が治癒しにくいなど悪影響を及ぼします。喫煙しているとインプラントができないわけではありませんが、リスクがあることを理解しておきしましょう。少なくとも、手術の前後1週間は禁煙することをおすすめします。

歯周病で骨が溶けている方

歯周病によって骨が溶けてしまうと、インプラントを支えられなくなり、インプラントが不安定になって外れてしまう場合があります。歯周病と診断された場合は、まず歯周病の治療を行い、歯茎の炎症や骨の問題を改善したうえで、インプラント治療を進めましょう。

メンテナンスに通えない方

自宅での歯磨きだけではインプラント周囲のケアは難しいため、数か月に一度は歯科医院でのメンテナンスが必要です。痛みや腫れがなくても、プラークが付着し、軽度のインプラント周囲炎に罹患している場合もあります。

メンテナンスでは、クリーニングだけでなく、インプラントのネジを締めたり噛み合わせを調整したりします。インプラントを長持ちさせるには、継続したメンテナンスが重要です。

安心してインプラント治療を受けるための歯科医院の選び方

水色の背景の前に歯の治療器具を持った女性歯科助手がいる

インプラント治療を受けるうえで、信頼性や成功率の高さは重要なポイントです。歯科医院を選ぶポイントについて詳しくみていきましょう。

感染対策が徹底されているか

インプラント治療は骨を削る手術であるため、感染のリスクが高まります。使用器具の滅菌や消毒が正しく行われているかが重要です。

以下のポイントが判断材料にしましょう。

・医療機器の滅菌、消毒

・グローブの患者ごとの交換

・口腔外バキュームの使用

衛生管理が徹底されている歯科医院では、ホームページに感染対策についての注意書きがあることが多いため、事前にチェックしましょう。

経験豊富で技術が高い歯科医師か

インプラント治療には、検査資料の読み取りや外科技術などの専門性が必要であり、どれかが不足しているとトラブルを起こす可能性があります。

歯科医院のホームページで確認できる歯科医師紹介などを参考に、以下のポイントを確認するとよいでしょう。

・インプラント専門の学会に所属している

・インプラントの専門医である

・インプラントの認定や資格を取得している

口コミや評判をしっかり見極めたうえで、歯科医院を選びましょう。

インプラントに必要な設備投資がされているか

インプラント治療の前に、歯科用のCTで骨の厚みや歯の向きを調べます。神経や血管の位置を確認することにより、医療ミスを予防できます。

技術の高い歯科医師でも、検査資料がない状態で適切な処置を行うことは困難です。また、血圧や脈を測定する機械やAEDの設置があると、トラブルにも迅速に対処できるため、安心感が得られます。

事前相談と術後のケアが丁寧か

インプラント治療の前に、患者の全身状態や服用薬、顎の骨量、歯周病の有無などを把握しなければ、トラブルの原因になります。治療前に検査や治療費用について、丁寧に説明してくれる歯科医院を選びましょう。

また、インプラントの寿命は術後のケアによって変わります。患者が治療を早く終わらせたいと希望していても、安全面を考慮して慎重に治療を進めなければ、数年後にトラブルが起こるケースがあります。そのため、適切な定期メンテナンスや術後のケアができる、信頼できる歯科医院で治療することが大切です。

まとめ

歯のレントゲン写真を見ながら説明をする歯科医師と、説明を受ける女性患者

インプラントに不安がある方は、まずは入れ歯を作って慎重に検討してみるのもよいでしょう。インプラントをする場合でも、インプラントが骨に定着するまでは、入れ歯で歯が倒れないように維持する必要があります。

インプラントは外科手術のため、簡単に行えるものではありません。治療前に、メリットとデメリットを熟考することで、治療の成功率が上がります。トラブルを避けるためにも、歯科医師任せにせず、ご自身で調べてから最善の選択をすることをおすすめします。

少しでも気になることがありましたら、柏の歯医者「ウィズ歯科クリニック」までお気軽にご相談ください。

国際口腔インプラント学会(ISOI)認定医が三名在籍し、セカンドオピニオン、無料相談も受け付けておりますのでご連絡をお待ちしております。

 

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