柏市の歯科・歯医者 イオンモール柏向かいのウィズ歯科クリニック｜子供のマウスピース治療の基礎知識！メリットや治療期間・費用について解説！

 こんにちは。イオンモール柏向かいにございます。ウィズ歯科クリニック歯科医師小川です。

「子供の歯並びが気になり矯正治療を検討している」「将来、子供が歯並びにコンプレックスを感じないようにしてあげたい」と考えてはいませんか。

しかし、初めて矯正治療を検討する場合「小児の矯正治療はいつから始めるべきなのか」「どのような種類があるのか」わからないことが多くお悩みの方も多いと思います。

本記事では、小児の歯科矯正で多く取り扱われている「マウスピース治療」の目的や種類、メリット・デメリットなど解説していきます。小児のマウスピース治療に興味のある方は、ぜひ参考にしてみてください。

子供のマウスピース矯正は、永久歯がきれいに並ぶことを目的としています。体の成長を活かして、成人矯正ではできない骨格のズレをマウスピースを使って整え、正しい位置関係に導きます。正しいあごの発育や機能を得ることができれば、噛み合わせの不調や歯並びの乱れなどを回避できる可能性が高いです。

一方、成人矯正は生え揃った歯を整えて、歯並び・噛み合わせを改善していきます。噛み合わせを整えたり、歯を細かく移動させたりして機能面・審美面とともに理想の歯並びを目指します。

小児のマウスピース治療は、6歳前後から開始できる場合が多いです。

子供の矯正は「一期治療」と「二期治療」に大きく分類されます。「一期治療」は、あごの発育が正常におこなわれるように促して、永久歯が正しい位置から生えるようにする目的でおこなわれます。「二期治療」は、成人矯正と同様に、噛み合わせを整えながら歯を細かく移動させて歯並びを整えていきます。小児のマウスピース治療は、あごの成長がみられる「一期治療」としておこなわれるケースが多いです。そのため、あごの骨が成長している時期からはじめる必要があるでしょう。6歳前後の子供であれば矯正治療について理解できる年ごろなので、子供の協力も得やすいメリットがあります。

ただし、受け口などの治療は早めにスタートした方が良い場合もあるので、歯並び・噛み合わせで気になることがある場合は、早めに矯正歯科に相談するようにしましょう。

子供にマウスピース治療をおこなうか判断する際は、メリット・デメリットを理解したうえで判断することをおすすめします。ここでは、子供のマウスピース治療のメリット・デメリットを紹介します。

子供のマウスピース治療のメリット

子供のマウスピース治療のメリットは、3つあります。

・口周りの筋肉や舌の動きが改善できる

・二期治療の治療期間が短くなる

・治療が安価に始められる

口周りの筋肉や舌の動きが改善できる

小児矯正で使うマウスピースは、口周りの筋肉や舌の動きの悪い癖を改善して歯並びを整えていきます。マウスピースを装着することで筋肉や舌をうまく使えるようになるので、口が閉じられるようになり鼻呼吸も自然とできるようになります。また、矯正治療後に起こる「後戻り」のリスクも舌や口周りの筋肉が正常に働いているほうが少ないです。

二期治療の治療期間が短くなる

小児矯正は、一期治療だけで歯並び・噛み合わせが整わなかった場合、二期治療に移行します。二期治療に移行しても、一期治療をおこなっていた場合は歯の向きを整えるなどの微調整で済むことが多いので、治療期間は短くなるでしょう。

治療が安価に始められる

一期治療の矯正費用の目安は20〜70万円ほどで、二期治療・成人矯正と比較して安価に済む場合が多いです。二期治療・成人矯正でおこなうワイヤー矯正やマウスピース矯正の費用相場は、40〜100万円といわれています。安価に始められるのは、経済的負担がかかる子育て世帯には大きなメリットでしょう。

子供のマウスピース治療のデメリット

子供のマウスピース矯正のデメリットは、3つあげられます。

・子供の協力・親のサポートが必要

・マウスピースの種類によってはトレーニングの併用が必要

・マウスピース矯正だけで完結しない場合がある

子供の協力・親のサポートが必要

マウスピース矯正は着脱式なので、歯科医師の指示通りに取り扱わないと十分な治療効果が得られません。子供は適応能力が高いので、装置の違和感にもすぐに対応できるケースが多いでしょう。

しかし、自己管理はまだ難しい年齢なので、装置の装着をうながすサポートが必要不可欠です。手間はかかりますが十分な効果を得るためには、しっかりと指示通りおこなうようにしましょう。

マウスピースの種類によってはトレーニングの併用が必要

小児のマウスピース治療は、口周りの筋肉や舌の使い方を正しくおこなえるようにサポートする装置が多いです。マウスピース治療が完了した後も、口周りの筋肉や舌を正しく動かせるようにトレーニングの併用が必要なマウスピース治療もあります。習慣化するまでは面倒に感じる方も多く、トレーニングが必要な点は大きなデメリットといえるでしょう。　

マウスピース矯正だけで完結しない場合がある

マウスピース治療をおこなっても歯並び・噛み合わせが整わない場合は、二期治療のワイヤー矯正・マウスピース矯正に移行します。抜歯などの必要はなく微調整で完了するケースが多いですが、一期治療もあわせると治療期間が長期になり、追加で費用もかかってしまいます。

小児矯正で使用するマウスピース矯正の種類はさまざまなものがあります。以下に、小児矯正で使用されるマウスピースを紹介します。

ムーシールド

ムーシールドは、受け口（反対咬合）の治療に使用します。就寝時にだけ使用するように指示される場合が多いでしょう。3歳前後から使用可能で、1年の使用で90%の受け口が改善されるといわれています。

しっかりと装着できていれば3か月前後で効果が現れる場合もあり、治療効果が早いです。

T4K

T4Kは、ほぼ全ての歯並びを対象としているマウスピース矯正装置です。なかでも、出っ歯の症例で高い効果が期待できる治療法で6〜10歳前後の子供が対象となります。装着時間は、就寝1時間前〜就寝時に装着するように指示されるケースが多いでしょう。

舌や口周りの筋肉が正しく動かせないと、歯並びに悪影響を与えます。T4Kは、舌や口周りの筋肉が正しい動きをするように改善させて、あごの成長や歯の萌出を阻害する原因を取り除くことで歯並びを整えていきます。

プレオルソ

プレオルソは、日本の医師が開発した小児用のマウスピース装置です。4〜9歳前後の受け口・出っ歯・ガタガタの歯並び（叢生）に適応されます。就寝1時間前〜就寝中に装着するよう指示されるケースが多いでしょう。

プレオルソは、マウスピースの装着以外に口を大きく動かすトレーニングもおこないます。マウスピースとトレーニングを併用して歯並びを悪くしている口周りの筋肉の動きを改善させることで、永久歯が正しい位置に生えるようにうながします。口周りの筋肉がうまく使えずバランスが悪くなっている場合に効果的な治療法です。

インビザライン・ファースト

インビザライン・ファーストは、マウスピース矯正ブランドのインビザラインが提供する子供用マウスピース矯正装置です。6〜10歳前後の子供が対象です。インビザライン・ファーストの特徴は、他のマウスピースと異なり、子供一人ひとりに合わせたオーダーメイドのマウスピースを装着して歯並びを整えていきます。そのため、他のマウスピース装置と比較して費用相場も70万円前後と高額です。

インビザライン・ファーストは、あごの骨を広げて永久歯が並ぶスペースを確保するようにデザインされています。

小児のマウスピース矯正の治療期間は、1〜3年ほどが目安です。子供の年齢や成長過程によって個人差がでやすいため、治療期間にも差がみられます。一期治療が完了したら、永久歯の、歯並び・噛み合わせに異常がないか経過観察するのが一般的な流れです。歯並び・噛み合わせに異常がなければ治療完了となります。

ただし、永久歯がきれいに並ばない・噛み合わせに異常がでてきたなどの問題が現れたら、二期治療の検討が必要です。

矯正治療は、小児・成人とともに保険適応外の自由診療が一般的です。自由に価格設定できるので、歯科医院によって料金が異なります。小児の矯正治療の費用相場は、トータルで20〜70万円ほどが目安です。矯正治療の費用は、装置の料金だけでなく、診断料や装置の調整料金なども必要です。

項目ごとの費用相場は以下の通りです。

・初診・カウンセリング料：無料〜1万円

・資料採取・診断料：無料〜5万円

・調整料：3〜5千円（1回）

・リテーナー（保定装置）：2〜3万円

矯正費用は歯科医院によって異なるので、どのような料金形態なのか治療開始前に確認しておきましょう。

矯正治療で健康保険が適応される場合もある

矯正治療は、保険適応外の自由診療が一般的です。

ただし、認められた疾患や異常があるなど、以下の場合は健康保険の適応となります。

・厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常があり矯正治療が必要と診断された場合

・顎変形症の手術前・手術後の矯正治療

・前歯3歯以上の永久歯萌出不全に起因した咬合の異常

・子供が上記の症例に該当するか分からない方は、歯科医師に相談するといいでしょう。

小児矯正は医療費控除の対象になる

医療費控除は、本人または家計をともにする家族が支払った医療費が年間10万円を超える場合、一定の所得控除が受けられる制度です。

矯正治療は、歯並びを美しく整える美容目的でおこなうのか、機能面の改善など医療目的でおこなうのかで判断が異なります。医療費控除は、美容目的の矯正治療では申請できません。一般的に、小児矯正は口内や口周りの機能を改善・向上させる目的でおこなう場合が多いでしょう。そのため、医療目的の治療となり医療費控除の対象になります。

小児のマウスピース矯正は、舌や口周りの筋肉を正常に動かせるようにサポートして、永久歯がきれいに並ぶことを目的としています。成人ではおこなうことができない、体の成長を活かしながら骨格のズレやあごの成長をマウスピースを利用して整えることで、正しい位置関係に導いていきます。治療期間は1〜3年で費用は20〜70万円が相場といわれています。

小児のマウスピース矯正は限られた期間でしかできない治療方法なので、気になる方は早めに歯科医院に相談することをおすすめします。検討されている方は、今回の内容を参考にしていただき、柏の歯医者「ウィズ歯科クリニック」までお気軽にご相談ください。