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【小児の歯科矯正】こどもの受け口の治療法とは?治療期間と費用、予防策についても解説!

こんにちは。イオンモール柏向かいにございますウィズ歯科クリニック、歯科医師小川です。

「うちの子、もしかしたら受け口かも」とお悩みではありませんか。ご自身が受け口で「こどもも受け口にならないか」と不安に感じている方もいるでしょう。お子さまが受け口になってしまった場合、どのように対処していくのが正しいのか、知りたい親御さんは多いと思います。

本記事では、小児の受け口の治療法について解説します。受け口が与える影響や治療期間、費用、予防策についても詳しく解説していますので、こどもの受け口でお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

受け口とは?

机の上に置かれた歯の治療器具と歯の模型、書きものをしている歯科医師

受け口は、下の前歯が上の前歯より前に出ている状態です。受け口の正式名称は「下顎前突」または「反対咬合」といいます。正しい歯並び・噛み合わせは、上の前歯が下の前歯より前に出ている状態です。

こどもが受け口になる発生頻度は2%ほどで高い確率ではありません。

しかし、受け口は審美的な問題以外にもさまざまな支障があります。受け口の疑いがある場合は、歯科医院で確認してもらう必要があるといえるでしょう。

こどもが受け口になる原因

白いシャツを着た男性が白いペンでDNAのイラストにタッチしている

こどもが受け口になる原因には大きく「遺伝によるもの」と「生活習慣・習癖によるもの」があります。ここでは、こどもが受け口になる原因を解説していきます。

遺伝によるもの

こどもの歯並びの30%は遺伝によるものといわれています。骨格や歯の大きさ・形は遺伝するので、親御さんのどちらかが受け口の場合、こどもも受け口になる要素があるといえるでしょう。遺伝が関連しているどうか、ふだんから受け口になっていないか注意深く観察する必要があります。「上顎の成長が不十分な場合」や「下顎の成長が著しく大きい場合」は下顎が上顎より前に突き出てしまい、結果として受け口になってしまいます。

受け口の原因である顎の大きさなどの骨格のアンバランスは遺伝の要素が大きいです。顎の成長とともに解消するケースもありますが、3歳以降も受け口である場合は早めに歯科医院を受診して診断してもらうことをおすすめします。

生活習慣・習癖によるもの

受け口は遺伝以外にも生活習慣や習癖によって現れるケースがあります。指しゃぶりや口呼吸・舌癖・頬杖などの悪習癖がある場合は、特に注意が必要です。

指しゃぶりは、出っ歯の原因としてあげられますが、人差し指や中指を下の前歯に引っ掛けておこなうと、下の顎が前に押されて過剰に成長する原因になります。また、口呼吸や舌癖は、舌が正常な位置より低い位置にある場合が多く、唾を飲み込むときや食事・会話をするときに舌が下の前歯を押し出すので、顎の過剰な成長を促すことに繋がるでしょう。顎の成長段階である小児は、日常生活の些細な習癖が影響をおよぼします。

こどもの受け口を矯正治療しないとどうなる?

頭を抑え険しい表情をしているオレンジの服を着た女の子

こどもの受け口を気にしている親御さんのなかには「こどもの受け口は矯正治療する必要があるのか」と、疑問を感じている方もいると思います。こどもの受け口を矯正治療しないと起こりやすい問題は、以下の4つです。

・十分な咀嚼がおこなえない

・顎関節症にかかるリスクが高くなる

・発音に支障がでる

・頭痛や肩こりなどの原因になる

以下に解説していきます。

十分な咀嚼がおこなえない

受け口は、上顎が下顎より後方にあるので、前歯で噛みきれない・奥歯で十分にすり潰すことができないなど咀嚼に支障がでやすいです。咀嚼が不十分だと消化器官に大きな負担がかかり消化不良の原因になります。また、咀嚼が不十分だと唾液の分泌も減少してしまうので嚥下がうまくおこなえないリスクも高くなるでしょう。

 顎関節症にかかるリスクが高くなる

受け口は、噛み合わせが逆の状態なので食事や会話の際に顎関節に負担がかかります。顎関節にかかる負担を長期間放置すると、顎関節症になるリスクが高いです。顎関節症は、食事や会話の際に顎に痛みや違和感をおぼえる・口を開け閉めする際に音が鳴る・口が開けにくいなどの症状が現れ、日常生活に影響をおよぼします。

発音に支障がでる

私たちが発音する際は、舌や唇など口周りの筋肉や前歯の状態が関わってきます。受け口の方は、正常な噛み合わせとは逆の噛み合わせになるので発音に支障がでやすいです。特に「さ行」「た行」は前歯と舌先が触れることで発音されるので、受け口の方は発音しにくいといわれています。なかには、発音の悪さからコミュニケーションに支障がでる可能性もあるでしょう。

頭痛や肩こりの原因になる

受け口で噛み合わせが悪い場合、顎や口周りの筋肉に大きな負担がかかります。筋肉が緊張した状態が続くと首や肩の筋肉も緊張した状態になりやすく、首や肩の筋肉が緊張した状態が続くと頭痛や肩こりの原因になります。受け口による噛み合わせの異常が、からだの不調に繋がることを理解しておきましょう。

こどもの受け口の矯正治療はいつからできる?

白い白衣を着た女性が悩んでいる

受け口の治療は、3〜10歳前後から開始することが推奨されています。

受け口は骨格に問題があるケースが多いです。骨格のアンバランスが原因で受け口になっている場合は、早い段階で治療を開始すれば「顎の成長」を利用した矯正をおこなうことが可能です。顎の成長は、上顎と下顎で時期が異なります。上顎の成長がもっとも旺盛な時期は5〜10歳前後、下顎の成長は12歳前後です。上顎の成長が少ないなど、骨格的な原因で生じている受け口は、上顎の成長時期に合わせておこなう必要があります。

早めに歯科医院を受診すれば、成長時期に合わせて治療を開始することが可能です。こどもの受け口が気になったら早めに相談することで治療の選択肢も広がるでしょう。

こどもの受け口の矯正治療法

ワイヤー矯正器具がついた歯の模型を片手に持った女の子

こどもの矯正治療は、顎の成長を利用して骨格から歯並び・噛み合わせを整える一期治療が適応されます。一期治療にはさまざまな種類があり、症状に合った治療法が選択されるでしょう。受け口の矯正治療で使用される代表的な装置は、以下の5つです。

・ムーシールド

・プレオルソ

・リンガルアーチ

・フェイスマスク

・チンキャップ

以下に解説していきます。

ムーシールド

ムーシールドは、受け口を改善するマウスピース型の矯正装置です。

ムーシールドは歯並びを整える治療法ではなく、歯並びに影響を与えている舌や口周りの筋肉に働きかけます。就寝時にマウスピースを装着して、舌や口周りの筋肉を正常な状態へと促すことで受け口を改善していく治療法です。ムーシールドは3歳から使用できます。

プレオルソ

プレオルソは、49歳前後のこどもに使用するマウスピース型の矯正装置です。主に就寝前1時間と就寝中に装着します。

プレオルソも歯並びを整える治療法ではなく、歯並びを悪くする原因となっている舌や口周りの筋肉の働きを改善させることで受け口を改善させる治療法です。口周りの筋肉のバランスや舌の動きを正常な状態にできれば、歯並びも自然に整うことが期待できるでしょう。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、固定式の矯正装置です。

左右の奥歯にベルトのような太い金属を付けて、歯の内側のアーチに沿わせたワイヤーの力を利用して前歯を移動させます。数本の歯の位置を変えることが可能なので、上下の歯の位置関係を整えることができます。

フェイスマスク

フェイスマスクは、上顎の成長が少ないことが原因で受け口になっている場合に使用します。

「額」と「顎」に装置を付けて下顎を動かすと、ワイヤーに繋いだゴムが口内の矯正装置を引っ張って上顎を前方に引っ張ります。下顎の動きを使って上顎の成長を促進させ、上下の顎のバランスを整える治療法です。在宅時と就寝中に使用します。

チンキャップ

チンキャップは、下顎の過成長による受け口に用いられる治療法です。

頭にヘッドキャップといわれる帽子を被り、下顎にチンキャップ(顎当て)を付けて、ゴムの力で後方に引っ張ります。下顎の前方への成長を抑制する効果が期待できます。在宅時と就寝中に装着します。

こどもの受け口の矯正治療にかかる期間

テーブルの上に時計、カレンター、ボールペン、観葉植物が置かれている

受け口の矯正期間の目安は、12年ほどが一般的です。

治療期間に幅があるのは「一期治療」は顎の成長を利用した治療法なので、効果に個人差が出やすく、選択する治療法によっても期間が異なることが原因です。また、受け口の治療が完了したあとは「後戻り」を防ぐことが必要です。顎の成長が完了するまでは、保定装置を使用しながら定期的に歯科医院で歯並び・噛み合わせを確認する必要があるでしょう。

一期治療から、ワイヤーやマウスピースを使った二期治療へと移行して歯並び・噛み合わせを整える場合は、矯正期間も長くなります。

こどもの受け口の矯正治療にかかる費用

白い豚の貯金箱と山積みになったコインが並べられている

受け口にかかる矯正費用は、約200,000800,000円が相場です。

矯正治療は、国が認める一部の症例を除いて健康保険は適用されません。費用は使用する装置によって異なるのはもちろん、歯科医院によって異なります。歯科医院によって、矯正費用とは別に診断料や調整料が必要になる場合もあるので注意が必要です。トラブルを回避するためにも、カウンセリングの際に料金形態について確認するようにしましょう。

また、小児の矯正治療は機能面を改善させる治療目的でおこなう場合が多いので、医療費控除の対象となるのが一般的です。確定申告をおこなえば、納めた税金の一部が還付されるので費用を抑えられるでしょう。

こどもが受け口にならないための予防策

赤くて大きなメガホンを持って叫んでいる男の子

受け口は、顎の大きさのアンバランスから起こる場合と歯の位置関係によって起こる場合があります。遺伝的要素もありますが、生活習慣や習癖も大きく関係しています。

受け口を予防するには、生活習慣や習癖を見直す必要があるでしょう。口呼吸や舌癖があるこどもは舌の位置が低いので、唾を飲み込む際や食事・会話などの動作のたびに舌で前歯を押しています。弱い力ですが、圧がかかり続けることで、歯の位置や顎の成長に影響がでるリスクが高いです。特に成長期のこどもは骨が柔らかいので、影響が出やすい傾向があります。口呼吸や舌癖・指しゃぶり・頬杖などの悪習癖がある場合は、早めに治すことがポイントといえるでしょう。

また、顎の成長には、食事内容も深く関係しています。顎の骨は、噛む行為で歯から伝わる刺激を受けて成長が促進されます。昨今は柔らかい食べ物が増え、噛む回数が減少しているので、顎の成長が不十分なこどもが増加傾向にあります。歯応えのあるものを積極的に摂れば、歯並び・噛み合わせの異常を防ぐことが期待できるでしょう。

まとめ

歯科医院で治療を受けている女の子と笑顔の女性歯科医師

こどもの受け口は、遺伝的要素と生活習慣・習癖が原因で現れます。指しゃぶりや口呼吸・舌癖・頬杖などの悪習癖は、受け口をはじめ歯並び・噛み合わせに影響を与えます。悪習癖がある場合は、歯並びのためにもおこなわないようにサポートするように心がけましょう。受け口の治療をしないと、審美的な問題のほか、十分な咀嚼ができない・発音しにくい・顎関節症や頭痛の原因になるなど、さまざまな支障が出る可能性が高いです。

こどもの受け口は、顎の成長を生かして骨格から歯並び・噛み合わせを整える「一期治療」が適応となる310歳ごろに開始すると十分な効果が期待できます。こどもの歯並び・噛み合わせを観察して「受け口かな」と感じたら、早めに歯科医院を受診して相談するようにしましょう。

こどもの受け口でお悩みの際は、柏にある小児歯科「ウィズ歯科クリニック」にお気軽にご相談ください。

 

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