小児歯科医が解説する子供用歯磨き粉の選び方とは？
こんにちはイオンモール柏向かいにございます、ウィズ歯科クリニックの小児歯科医の根本です。
最近はたくさんの種類のこども用歯磨き粉がドラッグストアやインターネットで販売されていますね。たくさんの種類の中から我が子に合った歯磨き粉はどれだろう？とお悩みの保護者の方は多いと思います。
お子さまの歯磨き粉は一体どのような基準で選べばいいのでしょうか。今回はそういったお悩みを持つ保護者の方の参考になればと思います。
こども用歯磨き粉を選ぶポイント
お子さまの歯は大人の歯よりも柔らかくデリケートです。
そのためお子さまが使う歯磨き粉は保護者の方が気を配ってあげなければいけません。そしてむし歯予防に効果的な成分が含まれていることも重要なポイントです。
以下にポイントをいくつかあげてみましょう。
・歯の生え始めの頃 拭き取りシートタイプ
・歯ブラシに慣れたら ジェルタイプ
・うがいができるようになったら ペーストタイプ
拭き取りシートタイプ
歯が生え始めたら拭き取りタイプの歯磨き粉がおすすめです。これはシートに歯磨き粉がついていてそのシートを指に巻きつけて歯を優しくこすって歯の汚れを落とします。
キシリトールなどの虫歯予防成分が含まれているものもありますので、歯が生え始めたお子さまのむし歯予防の効果が期待できます。
2歳くらいまではうがいがうまくできないため、うがいで洗い流すタイプの歯磨き粉を使ったケアはおすすめできません。そのため歯が生えたばかりの時期はうがい不要の拭き取りタイプのシートでケアするのがよいでしょう。
ジェルタイプ
歯ブラシに慣れてきたらうがい不要のジェルタイプの歯磨き粉を試してみましょう。ジェルタイプの歯磨き粉は歯に塗りやすく、お子さまが嫌がることなく使えます。
さらにシートタイプよりも歯磨き粉に含まれる、フッ素などの薬用成分の選択肢が広がるためお子さまの歯質を強くする歯磨き粉を選ぶことができます。
生えたての歯は柔らかく歯質が強くなるまで時間がかります。この時期は特にむし歯になりやすいので注意が必要です。
フッ素入りの歯磨き粉を使って歯質強化を図ることでお子さまのむし歯リスクを軽減することができます。
ペーストタイプ
うがいが上手にできるようになったら大人と同じ様なペースト状の歯磨き粉を試してみるのもいいかもしれません。
ペーストタイプの歯磨き粉を使ってみることで大人用の歯磨き粉の使い方を練習することができます。そして小さい頃から歯磨き粉や歯ブラシを使う習慣を身につけることで、大人になっても歯磨き習慣を継続しむし歯を予防する意識を育てることができます。
むし歯予防に最適！フッ素入り・キシリトール配合の歯磨き粉の特徴と効果
フッ素入りの歯磨き粉はお子さんのむし歯予防にとても効果的です。フッ素は歯のエナメル質を強化しむし歯の発生を抑える働きがあります。
フッ素入り歯磨き粉の濃度が高いほどむし歯予防効果があるといわれており、WHO（世界保健機関）によると、1000ppm以上のフッ素配合歯磨き剤ではフッ素濃度が500ppm上がるごとにむし歯予防の効果が6%増加することが報告されています。
日本では1500ppm以上のものは販売できない規定があり、市販の歯磨き粉で最も濃度が高いのは1450ppmのものです。
1000ppm以上の濃度のものは、6歳未満のお子さんには使用できませんので注意が必要です。
お子さまの歯磨き粉を選ぶときにはフッ素やキシリトールが含まれているかを確認しましょう。
歯ブラシで汚れを落とすだけでなくフッ素やキシリトールが入った歯磨き粉を使うことでむし歯予防や歯の再石灰化促進、菌の活動抑制などの効果が期待できます。
これらの効果は単に歯ブラシで歯を磨くだけでは得られない予防効果です。歯磨き粉を選ぶときにはこれらの成分が含まれているかを確認しましょう。
またお子さまの歯磨き粉を選ぶ際には、発泡剤や研磨剤が含まれていないかも確認しましょう。
発泡剤は歯磨き粉を泡立てて口全体に行き渡らせるための成分ですが強すぎると歯磨きのとき泡が邪魔になることがあります。
研磨剤は歯の表面の汚れを落とすための成分ですがお子さまの柔らかい歯を傷つける可能性があります。
お子さまの歯磨き粉を選ぶ際にはなるべくこれらの成分が含まれていないものを選ぶと良いでしょう。
お子さまの好きな歯磨き粉で歯磨きの苦手意識を取り除く
仕上げ磨きをするとき歯磨き粉を使わずに歯磨きをしても特に問題はありません。ですがお子さまが歯磨きを楽しんで行えるようにするためには、味のついた歯磨き粉を選んであげてもいいでしょう。
フルーツ味やミント味など、お子さまが好きな香りや味わいの歯磨き粉がたくさんあります。これでよりいっそう歯磨きも楽しくなるはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はお子さまの歯磨き粉を選ぶときの注意点などについてご紹介しました。
ポイントとしては
・歯磨き粉の種類はお子さまの年齢に合わせて選んであげる
・フッ素やキシリトール配合のものを選び、フッ素濃度は歯磨き粉の成分表をよく確認して選ぶ
・お子さまの好みの歯磨き粉のフレーバーを選んで歯磨きに苦手意識を与えない
そして何より歯磨きの時間を親子そろってのコミュニケーションタイムととらえ楽しむようにしてみてください。仕上げ磨きをしながら親子で一日の出来事をおしゃべりするのもいいですね。
きっとお子さまも歯磨きの時間がより楽しみになるでしょう。
千葉県柏市ウィズ歯科クリニックでは小児歯科専門医が在籍しています。またお子さま用の歯磨き粉も各種取り揃えています。お気軽にスタッフにご相談ください！
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